小目 - 一間高ガカリ - 二間高バサミ

二間高バサミは「村正の妖刀」とも呼ばれ、複雑な変化があります。

基本図・まとめ図

ハサミを打つ側は常にトビからのハサミ返しがありうるので、基本図は、一間トビを取り上げています。
大ゲイマガケ(D)、外ツケ(E)、Aとほぼ同義の二間高(B)などもよく打たれます。
(;FF[4]GM[1]CA[UTF-8]AP[besogo:0.0.0-alpha]SZ[19]ST[0]AB[qd]AW[od]AB[ld](;W[of];B[qf];W[oh];B[qh];W[id])(;W[og])(;W[pf])(;W[pg])(;W[qe]))

A:一間トビ

定石としては簡明な手順になります。
黒、白ともに多少の変化はありますが、概ね白がハサミを打った石をハサミ返す展開となります。
(;FF[4]GM[1]CA[UTF-8]AP[besogo:0.0.0-alpha]SZ[19]ST[0]AB[qd]AW[od]AB[ld]AW[of]LB[of:1](;B[qf];W[oh];B[qh];W[id])(;B[qg];W[id];B[lf];W[oh];B[pi];W[lh];B[jf]))

B:二間トビ

Aの一間トビとほぼ同じです。
(;FF[4]GM[1]CA[UTF-8]AP[besogo:0.0.0-alpha]SZ[19]ST[0]AB[qd]AW[od]AB[ld]AW[of]LB[of:1](;B[qf];W[oh];B[qh];W[id])(;B[qg];W[id];B[lf];W[oh];B[pi];W[lh];B[jf]))

C:ケイマカケ

場合の手です。黒はケイマに怯えずツケコシを打つことが大事。
4手目でAはシチョウ有利が前提。6手目の1つ右の石の働きが薄いため、黒有利とされています。
4手目でBに打つと複雑な戦い。一例を示しました。
(;FF[4]GM[1]CA[UTF-8]AP[besogo:0.0.0-alpha]SZ[19]ST[0]AB[qd]AW[od]AB[ld]AW[pf]LB[pf:1];B[oe];W[pe];B[pd](;W[ne];B[oc];W[of];B[nc])(;W[nd];B[og];W[me];B[of];W[re];B[pg];W[rd];B[rc];W[rg];B[qg];W[rf];B[rh];W[ri];B[sh];W[pb];B[qb];W[pc];B[qc];W[ra];B[oc];W[ob];B[pa];W[mb];B[qf];W[pi];B[qh];W[qe];B[sb]))

D:大ゲイマガケ - 基本定石

有名な定石の一つです。
10手目でAに打つと、シチョウの絡んだ複雑な戦いになります。
(;FF[4]GM[1]CA[UTF-8]AP[besogo:0.0.0-alpha]SZ[19]ST[0]AB[qd]AW[od]AB[ld]AW[pg]LB[pg:1];B[oe];W[ne];B[of];W[pd];B[qf];W[qc];B[qe];W[nf];B[og];W[pb]LB[rc:A])

D:大ゲイマガケ - サガリを打つ場合

上の定石で11手目でAに打った場合を示しています。
この定石は白がシチョウ不利な場合ツブレです。
シチョウ有利な場合、黒はAから打つことで石を取ることができますが、実際は左下にシチョウアタリを打つこととなるでしょう。
(;FF[4]GM[1]CA[UTF-8]AP[besogo:0.0.0-alpha]SZ[19]ST[0]AB[qd]AW[od]AB[ld]AW[pg]AB[oe]AW[ne]AB[of]AW[pd]AB[qf]AW[qc]AB[qe]AW[nf]AB[og]AW[rc]LB[rc:1]C[白・シチョウ有利前提];B[nd];W[md];B[nc];W[mc];B[ob];W[oc];B[nb];W[mb];B[pb];W[pc];B[me];W[kb];B[kc];W[lb]LB[mf:A])

E:外ツケ

複雑な変化の多い手の一つです。
そして、外ツケは白シチョウ有利なときのみ打つべき手です。
この図では、以下の手を示します。
①:シチョウ不利なのに外ツケを打ってきたときの手(A)
②:簡明な受け方(B)
(;FF[4]GM[1]CA[UTF-8]AP[besogo:0.0.0-alpha]SZ[19]ST[0]AB[qd]AW[od]AB[ld]AW[qe]LB[qe:1](;B[pd];W[pe];B[oe];W[nd];B[re];W[rf];B[rd];W[qg];B[of];W[me];B[pg];W[qf];B[qi])(;B[re];W[pe];B[rf];W[qc];B[rd];W[oc];B[pg];W[lb]))

まとめ

二間高バサミも変化の多い図です。
ハサミ返しと大ゲイマガケあたりは頻出なので、対応できるようにしましょう。

入門者(15級まで)のための定石
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