星 - 小ゲイマガカリ - 一間受け
星の小ゲイマガカリに対して一間受けも最もポピュラーな手の1つです。
小ゲイマ受けと比較すると、勢力に長けた手な分、地に甘い手です。
基本図とプロの統計値
go pattern searchで検索したところ、
○のあたりに白石(カカリ側の石)があるとき
→
①ヒラキ(B) ②スベリ(A)の順に打たれています。
○のあたりに白石(カカリ側の石)がないとき
→
①スベリ(A) ②ヒラキ(B)の順に打たれています。
Cのツメも置き碁などでは多用されるので、ここで取り上げます。
1:スベリ
最もポピュラーな定石の1つです。
Aの三三受けは基本定石。
B,Cのツケとハサミは、隅は放棄する代わりに、左右を黒が打つ目的で打たれます。
1−1:スベリに三三
基本定石の1つ。
黒が右辺を、白が左辺を収める自然な展開となります。
1−2:スベリにツケ
スベリの石にツケは、隅は放棄する代わりに、左右を黒が打つ目的で打たれます。
ツケた石にハネ、ノビまでは流れで打たれ、その次の手は白に選択肢があります。
1−2:スベリにツケ①(サガリ)
サガリの手は、隅は取られる分、中央の石は厚くなります
1−2:スベリにツケ②(オサエ)
オサエの手は、隅と中央を手に入れることとなりますが、断点ができます。
定石のあとはこのキリを睨んで戦うこととなるでしょう。
11のあとの12の手は大事で、ここに打たないとサシコミ(10の左)で石が分断されてしまうので注意してください
1−3:スベリにハサミ
スベリにハサミも隅は放棄する代わりに、左右を黒が打つ目的で打たれます。
9手目は、黒シチョウ不利ならAなどにノビて戦うこととなります。
2:ヒラキ
ヒラキは援軍があるときのみに打たれます。
定石としては、ヒラキで完了していますが、定石その後としてAの打ち込みがよく打たれます。
打ち込みは、右方と左方両方で打ち込み側のシチョウ有利が条件です。
シチョウ有利が必須な下ハネから見ていきます。
2−1:ヒラキその後(下ハネ)
下ハネの場合、ノビは確定。
白はAかBでどちらかの石を取ることになります。ここにシチョウが絡みます。
2−1:ヒラキその後(下ハネ1)
2−1:ヒラキその後(下ハネ2)
2−2:ヒラキその後(上オサエ1)
勢力が欲しい場合などは上から抑えることもあります。
ただし、現代碁では白が甘いとみられることも多いようです。
2−2:ヒラキその後(上オサエ2)
参考図。こちらも現代碁では白が甘いとみられることも多いようです。
3−1:ツメ
ツメの手は置碁で多用されますが、場合によっては互先でも使用されます。
ツメの手への対応も、援軍があるかないかで変わります。
基本方針は、援軍があるなら直接ハサミ、援軍がないならコスミで様子見です。
ここでは、援軍がある場合をまずは見ていきます。
3−2:ツメ
援軍がない場合はコスミで、様子見をします。XとYのハサミを見合いにします。
3−2−1:ツメ
白が上辺を受けたときは、右辺の石を攻撃します。
4のコスミツケを打ってからハサミを打つことで、石を重たくする効果があります。
3−2−2:ツメ
白が右辺を受けた場合、黒は上辺をハサミます。
定石書では8のカケツギが定石ですが、この場合は4の石を動く方がよさそうです。